カテゴリ:治療に役立ちそうなこと(肉体的) > 歯の予防治療

治療から予防へ。山形県酒田市の歯科医の挑戦。」にて宣言していましたが、予防の重点を置いた歯医者に行きました。

炎症性腸疾患に罹ってからというもの、病気になってから行う治療よりも、病気になる前に行う「予防」に重点を置くことの大切さを痛感しました。

若いときの病気は風邪のように一過性のものですが、大人になってからの病気は“体の一部”が壊れるというもので機械の部品を取り替えるようには行きません。

壊れた体を治す苦労を行うのではなく、壊れないように体をメンテナンスしていくほうが人生を楽しく生きられるはずと考え直しました。

その一つが「歯や歯茎の健康」に関することです。

恐ろしいことに、加齢によって歯や歯茎の健康は損なわれることが明らかになっています。

残存歯
from http://www.8020zaidan.or.jp/reseach/world.html


しかし、熊谷崇(くまがいたかし)さんは予防によって、大幅に良い結果を残しています。
『 80歳を過ぎても、20本以上の歯が残る人が大勢いるほか(全国平均は11本)、虫歯が全くなく成人を迎える子どもも実に約8割にのぼる。』

私たちは、歯の健康についてどのように考えているでしょうか?
私は残念ながら、歯磨きさえすれば健康が保てると考えていました。

しかし、現実は異なるようです。

①口腔内のミュータンス菌の絶対量を減らし、
②歯についているバイオフィルムを除去し歯石の発生を防ぎ、
③できてしまった歯石は除去して炎症を防ぐ

という3つのことをしっかりと行う必要があります。

テレビコマーシャルには歯に関する内容も多いです。

入れ歯洗浄剤(ポリデント)、入れ歯の固定(ポリグリップ)、歯槽膿漏を防ぐ歯磨き粉・歯ブラシ

テレビコマーシャルの量の多さは、その逆に困っているひとの多さを表していると思います。
つまり、多くの人が認識している「一般的なレベル」以上の対策をする必要があることを表していると思うのです。


病院にいってから受けた診察はつぎのとおりです。
1)レントゲン
歯の虫歯の状況を確認します。
2)カメラによる写真
一眼レフカメラで16枚ほど写真にとりました。時系列変化を見るようです。
3)歯周ポケットの深さを測る
ほぼ2〜3ミリでしたが、親知らずを抜いた奥歯は7ミリでした。
歯周ポケットは塞がらないようで、この状態を維持することが目的となります。
4)歯の清掃
超音波など

そして、次のようなレポートをいただきました。

表紙
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歯の磨き残し。
これは「根元」部分の磨き残しを表しているそうですが、、、かなりヒドイ。
これでも歯ブラシには気を配り、毎月交換しつつ、しっかり磨いていると思っていただけにショック。
根元をキレイにするためにフロスを使うことにしました。
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歯周ポケットの深さ。右下奥歯が7ミリ。でも、これは親知らずを抜いたりするとこうして深くなるんだそうです。そして決して元に戻らないので、現状維持を目指すことに。
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虫歯の結果。
治療の必要性ありとなっていますが、医師の診断によりいまは対策が必要ないそうです。
ただ、かぶせものは一般的には死ぬまで有効ではなく、”いずれ”セメントが崩れ、そこから入り込んだ歯垢が虫歯の発生源になるようです。これもショック。
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46-1


虫歯菌のミュータンス菌は医療用のキシリトールが良いそうです。市販のものは甘味料のキシリトールを半分しか配合していないそう。味はまずいんだろうなぁ。

キシリトールガムを噛んでいるひとのミュータンス菌の量
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歯科用のキシリトールで。
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以上。
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NHKで放送された『プロフェッショナル 仕事の流儀 「ぶれない志、革命の歯科医療~歯科医・熊谷崇(くまがいたかし)」』を観ました。

熊谷崇
from NHK オンデマンド

私は、草はみさんのブログで炎症性腸疾患と歯周病との関連(*1)が指摘されていることを知ってからというもの、歯の健康には気を配っており、また、歯や歯周病についての情報はできるだけ目にするようにしています。

(*1)
フソバクテリウムは、以前より歯周病の発症に関係している事が知られていたのですが、大草敏史医師によって新たに潰瘍性大腸炎の発症や悪化に関係しているのではないかと指摘されました。

歯周病の悪臭を構成する化学成分の一つとして酪酸(らくさん)が知られているのですが、大草医師も潰瘍性大腸炎の発症や悪化にフソバクテリウム・バリウムが分泌する高濃度の酪酸が関係しているのではと指摘しています。
from 草はみの潰瘍性大腸炎・クローン病最新情報



この番組をみてから熊谷崇さんをウェブで検索すると、
熊谷崇さんの活動によって酒田市の虫歯発症率は大きく下がっていることが分かりました。

昔)
三歳児の虫歯発症率は全国ワースト3の常連

今)
酒田市の小学6年生のカリエスフリー率は55%、DMFT(齲蝕歯数)は0.81本(2005年現在)と全国トップレベル
from http://www.bloom-net.jp/c-hito/m0802/man0802.htm


この情報を確かめるべくDMFTを調べてみました。

たしかに、平成24年度12歳児DMF歯数の確定値をみると山形県はトップ3であり、確かに全国トップレベルであることが示されていました。
平成24年度12歳児DMF歯数の確定値
from http://blogs.yahoo.co.jp/hbkwq778/66049592.html


すごく改善されたことは分かりました。

でも、熊谷さん以外にも歯科医はいるのに、どうして熊谷崇さんがこうして評価され、また地域住民の虫歯が減ったのでしょうか?


実は、熊谷さんは地域住民に「予防の大切さ」を理解させるために、 理解するまで治療をしないという荒っぽい方法を取りました。

これが患者と大きな軋轢を生みます。

通常のケースを考えてみましょう。私たちはいつ歯医者にいきますか?
痛みがあるとか、虫歯があるとか、そういう症状があって治療のために歯医者にいくひとがほとんどだと思います。

でも、この病院にいくとどうなるのか。
痛みがあれば応急処置はしてもらえるものの、その後は、"予防のための検査や処置"ばかりで、なかなか虫歯の治療はして貰えません。

患者の視点で考えれば、金ばかりかかるけど、治療はしてもらえないということになりますよね。
余計な時間もお金もかかります。
当然トラブルになります。患者から罵声を浴びることも多かったとか。

熊谷崇さんの趣旨はこうです。
『なぜ虫歯になるのか』。このことを、しっかり理解できていない患者は、何度も虫歯をつくっては治療することになる。しかも、患者は、それが当たり前だと思っている。虫歯を作り続けることは、長い人生を考えると患者のメリットではない。虫歯は予防できるのだ。だから、いまは衝突があっても、患者の人生を考えると妥協するべきではない。それが医師免許をもつ自分の責任である。


こうして、自分を貫いた結果、住民に意識が次第に変わり、こうした結果になりました。
今では『 80歳を過ぎても、20本以上の歯が残る人が大勢いるほか(全国平均は11本)、虫歯が全くなく成人を迎える子どもも実に約8割にのぼる。』までに至ったそうです。

すばらしいですよね。歯医者としての成功を考えれば、虫歯の多い患者が多ければ多いほど利益になります。でも、彼はそれで良しとしなかった。患者から罵声を浴びても。患者の歯を守るために行動しつづけたのです。

このNHKの番組では、新しく開業した福岡県の医師に密着していました。この運動を福岡でも普及させるために奮闘した姿を通して、運動の難しさを理解できます。

患者に説明する姿
まだ、自分の主張を怖がっていて自信を持って言えていません。
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歯をカメラで撮影する姿
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撮影した画像
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レントゲン室。細かくレントゲンを撮るそうです。
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虫歯になりやすさを図る検査キット(3,000円)
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「虫歯に対する理解」が終わり、「治療」が終わった後にも続きがあります。

定期的に歯のバイオフィルム(虫歯菌が巣くう膜)を除去するメンテナンスをする必要があるのです。

そこまでしなくてはいけないの?と思うかも知れません。

実は、熊谷崇さんのほかにも、歯を守るためには患者の歯磨きだけでは追いつかないということを訴える医師もいます。

本のタイトルに「反逆」という表現が使われていますが、その理由は厚生労働省は予防のための治療を認めていないことにあります。症状もないのに定期的に病院にいくのは社会保障費の節約の観点からいえば認められていないのです。




この本を読んでから、僕自身は自分の歯を守るために、行政の意向とは違っても、歯のメンテナンスをしてくれる病院に通いたいと思っていました。

ワーファリンを飲んでいることを気にして歯医者に行くことにためらいを感じていましたが、

この番組をみて改めて決心して、この熊谷崇さんの教えを実践している病院に行くことにしました。

病院の一覧は こちら
この病院のどこかに僕のカルテが作られることになります。

最後に、熊谷崇さんの病院に通う患者の写真。すごく歯が整っています。
僕も、こんな老後を送りたい。
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